「従業員100人以上の企業に対するワクチン接種義務化」を最高裁判所が阻止!

昨年9月にバイデン大統領が発表した「全米の従業員100人以上の全ての企業に対し、従業員のワクチン接種、もしくは週1回のCOVID検査陰性証明の提出を義務化」とする措置が、昨日(1月13日)、最高裁判所により阻止されました。

The New York Timesより

最高裁判所は、大統領の措置に対し「政府権限を逸脱している」として施行を差し止める判断を下しました。

CDCのWebsiteによれば、1月14日現在、アメリカでワクチン接種を完全に終えている人は人口の62.8%。

CDC Websiteより

何としてもこの数字を100に近付けるべく躍起になっている大統領は、今回の最高裁判所の判断に対しホワイトハウスの公式Websiteにて「失望」を表明しています。

しかし…
これはあくまでも私個人の考えではありますが、

もしこの措置が認められていたとするならば、間違い無くアメリカ国内に大きな混乱を招く事となったはずです。
ワクチン未接種の人達は、それぞれの健康上、宗教上の事情もあるでしょうし、そうでない人達においても様々な情報を得た上で接種しない選択・決断をしているのですから、例え義務化の措置がなされたとしても、ワクチン接種に向けてその意思が積極的に傾くとは考え難いと思うのです。
そしてそのようなワクチン未接種の人達が仕事を続けるには、週1回のCOVID検査を全て自己負担で受ける事になるのですから、その資金的負担が生活を圧迫する事になります。
そうした中でワクチン接種ではなく職を失う事を選択する人が多ければ、深刻な労働力不足を招く事となるでしょうし、港での荷上げの遅延や船の混雑、物流がまわらずどのお店の棚もカラの状態となる事は目に見えています。
そして、そうなれば暴動が起こる可能性も否定出来ません。

KTLA 5 Newsより

品物不足となれば物価も高騰するでしょうし、失業者の増加により経済や治安の悪化を招く事も懸念されます。
ロサンゼルスの昨年の犯罪率は、パンデミック前の2019年と比較して驚くほど増加。

KTLA 5 Newsより

ロサンゼルスの治安は明らかに悪化しています。
この状況で、警察官がワクチン接種をしない事で解雇となれば事態は更に悪化すると思いませんか…

世界中の多くの国で、ワクチン接種義務化の動きが進んでいます。

そうした中で、気になる日本の動きはと言うと…

日本では憲法第13条で、自身の生命に関する自己決定権を保障していると考えられており、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」とし、第11条・第12条とともに人権保障の基本原則が定められています。

また昭和40年代に予防接種事故が社会問題となり、接種が義務化されていた予防接種の副作用 (副反応) による健康被害に対し補償を求める声が全国的に大きくなった事で、法的救済制度が創設され、1994年の予防接種法改正では、それまでの義務接種や集団接種が廃止されました。
予防接種については本人や保護者の意向を尊重する勧奨接種となり、集団接種から任意接種へと変わったのです。
(思えば私が子供の頃は、インフルエンザなどの予防接種は学校での集団接種でした…)
そうした歴史の背景から、ワクチンに対して慎重な考えを持つ人達も多いでしょうし、義務化に関しても難しいのではと思います。

なお、厚生労働省のWebsiteのQ&Aページでは、「接種は強制ではなく、あくまでご本人の意思に基づき接種を受けていただくものです。」と記載されておりますし、企業向けのQ&Aページにおいても、「新型コロナウイルスワクチンの接種を拒否したことのみを理由として解雇、雇止めを行うことは許されるものではありません。」と記載があります。

現在のような世界的パンデミックの状況においては、様々な意見や考え方があるとは思うのですが、そうであっても特にワクチンなど個人の身体の中へ直接入れられる物に関しては、個人の選択、自己決定権が尊重されるべきだと思います。

最近様々な変化があり、パニック発作なども頻繁に起こっている私ではありますが…
そんな私の最近の癒しは…

料理中にいつも寄って来て、スナック欲しさに上目遣いで私を誘惑するこの子♥

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