It’s time to spring forward!
KTLA 5 News より
アメリカは、今日3月13日(日)よりDaylight Saving Time (夏時間) が始まりました。
深夜2時に時計を1時間進める事で調整されるので、その翌朝はいつも1時間損した気分になりますが、逆に夜は日の入りが1時間遅くなるので1日が長く感じて得した気分になるという、開始当日の特別な感覚です。
3月になり、だいぶ日も長くなりました。
私個人的には、夕方以降の明るい時間が増えると1日が長く感じられるので嬉しいのですが…
Daylight Saving Time開始で1時間時計を進め、Daylight Saving Time終了で再び時計を1時間遅らせStandard Timeに戻す年に2度の時間調整。
この1時間の時間調整が及ぼす健康への様々な影響が懸念され、特に朝の時間が1時間失われるDaylight Saving Time開始直後は心臓発作のリスクが増加すると言われています。
KTLA 5 Newsの記事によれば、1時間の睡眠を失った後の月曜日には交通事故が増加している事が調査で示されているとの事です。
睡眠の中断は心臓の問題など人々の健康に悪影響を及ぼす可能性があるとし、更には体内時計を乱す可能性がある事から、肥満やうつ病、糖尿病に関連していると伝えています。
現在アメリカ国内では、ハワイ州、アリゾナ州 (ナバホ族の居住区を除く)、及びプエルトリコ、アメリカ領ヴァージン諸島、アメリカ領サモア、グアム、北マリアナ諸島の海外領土を除くほとんどの地域でDaylight Saving Time制度が遵守されていますが、 abc4の記事では2019年の世論調査でアメリカ人の70%以上がDaylight Saving Time制度を廃止したいと考えている事が分かっているとし、継続の必要性について議論が交わされています。
一部の州議会ではDaylight Saving Time制度の廃止について議論されており、カリフォルニア州も2018年11月にDaylight Saving Time制度を廃止するProposition 7が、住民投票により承認されています。(未だ制定はされていません)
BALLOTPEDIA より
Daylight Saving Time制度を廃止するとなった場合、夏時間または標準時間のいずれかを選択する事になります。
カリフォルニア州は、1時間時計を進めた状態の「夏時間」を1年中保ち永続的とするという法案ですが…
KTLA 5 News より
KTLA 5 Newsの記事によれば、現在のアメリカの法律では、州が1年中「夏時間」を採用することは許可されておらず、標準時間のフルタイムへの切替えのみが許可されているとの事。
1年中夏時間とする法案の採用には、連邦政府の承認が必要となる可能性があるとしています。
「1年中夏時間」の実現には、まだしばらく時間を要しそうですね…
多くの州で廃止への動きがあるDaylight Saving Time制度、そもそも導入のきっかけは…
Wikipediaによれば、世界で最初にDaylight Saving Timeを採用したのは、1916年、第一次世界大戦中のドイツとイギリス。
ドイツが1916年4月30日から10月1日まで、イギリスが1916年5月21日から10月1日まで採用したのが始まりとされています。
アメリカで初めてDaylight Saving Timeが取り入れられる事となったのは、その2年後の1918年。
LIBRARY OF CONGRESS より
Daylight Savingの法案が可決された事が表現された1918年当時のポスター。
しかし、その翌年1919年には廃止。
そして第二次世界大戦中に資源節約目的で復活し、現在に至るとの事です。
Daylight Saving Time制度の導入から100年余り…
今年「夏時間」終了日の11月6日に時計を1時間戻す必要が無くなるか、今後の動きが気になります。